ブログ

感じがいいお店の理由

飲食店で勝手に席を決められるのがあまり好きではない。
見晴らしが良い窓際が空いているのに、出入口付近に案内するお店。
ピークの時間帯なのに、広いテーブルにはかたくなに座らせず狭い一人掛けへ押し込める店員さん。
お店にはお店のルールがもちろんあると思うが、柔軟性に欠けると残念な気持ちになってせっかくの食事がつまらなくなる。

表参道にあるおしゃれなカフェで働いていた素敵女子から裏話を聞いたことがある。
空間を大切にしているので、出入口や通りに面した席にはスタイリッシュなお客様を案内するという暗黙のルールがあるらしい。
それを聞いてから、おしゃれカフェに行くときはちょっと緊張する。
お店によってコンセプトや仕組みは当然マニュアルにある。

ただこの半年くらい、傾向が変わってきた。
席に案内されると同時に
「こちらのお席でいかがでしょうか?」
と問われることが増えた。
今までは
「こちらにどうぞ」
と私の意思とは関係なく、お店の判断で決められていた。

依頼形と言われる「いかがでしょうか」は一度お客さまに判断をゆだねる。
この席で「OK」か「NO」か私が決めていいのだ。
言葉が変われば不思議なもので、反発する気持ちやどれどれ他に席があるじゃないなど
いやらしい気持ちは消えやすく、素直に「YES」を出してしまう。

きっと一度私の席はどこがいいか考えてくれたに違いない、と感じるのが「いかがでしょうか」。
そこに笑顔と、指を揃えて席を指し示す振る舞いがあればとても感じがいい。

食事の味は3倍美味しくなる。

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP